title雨だれ
date2024年7月
mediumロクタ紙、カム族の紙、アクリルガッシュ、クレヨン、鉛筆、木製パネル
size450×556mm
梅雨時に描くことの沈潜へといざなわれるとき、二十代半ばの頃にあてどなく山や森を歩いていた頃のことを思い出していた
雨や曇りの日が多く、陽射しがあっても木々に遮られて届かないような場所をよく彷徨っていた
リンゼイの”雨だれ”をはじめ、クラシックギターで弾く山下和仁の演奏を、あの頃たびたび聴いていた
"鳥の歌"というアルバムが、あの時絵と生の変容をはっきりと感じとっていた自分の情感に重なり、深いやすらぎをもたらしてくれた
神秘的なもの、森から川へとしたたる雨の行方、霧、白い鹿、”一葉に聞きし未生の聲”
あの時去来した幾つものイメージを、今の目と手でもう一度探そうとした