Hayato Kumagai
Hayato Kumagai

titleミナハラム
date2017.03
mediumdeer's bone, ink on paper on wood
size1460×1460mm

ある日旅先の森の中で、鹿のようなかたちをした一本の朽木と出会った。それ以来森を歩いていると、不思議と鹿の骨を拾うことが何度もあった。ある日、それを点描の画材として用いることを思いつき、骨を自力で砕いて、膠で溶いたものを絵の具とした。
特定のイメージを描くのではなく、何かが見えるようで見えない状態をずっと探りながら、星座のようにして骨を散りばめた。制作に百時間近くかけても、一向に終わりは見えなかった。むしろはじめから、これは完成形を目的としない絵だったのかもしれない。