Hayato Kumagai
Hayato Kumagai

title夜空を然える
date2023年06月
mediumネパール手漉き紙、アクリルガッシュ
size792×598mm

“然”は本来、”燃”と同様に「もえる」という意味があったという。

コラージュ表現をはじめる転機となった一つが、枯葉を鳥に見立てる遊びだった。
春と共に萌え出づる若葉は夏へと向けてあざやかな新緑となり、秋になると転じて燃えさかる紅葉となる。
やがて木枯らしと共にそれらは地上に還っていくけれど、その魂は然えて遠く天へと舞い上がるのかもしれない。

「秋、枯葉の鳥たちはやがて太陽とひとつになり、一羽の鳳(おおとり)となるやいなやみじんにちらばり、今度は有形無形のモネラとなって、冬の月の祝祭へと向けて旅をする」
巨きな絵の中にはそんな場面が存在するけど、今度は夏の夜空を羽ばたく鳥たちを描いてみたかった。