目合(まぐわ)うという言葉は一般的には男女の契りをあらわすが、自分にとっては鹿と目が合ったときの、あの忘れがたい生と死の刹那的なふるえをこそこの言葉に託してみたくなる
いのちをなす根本原理としての相称性(シンメトリ)、その連なりの果てに辿り着いたひとつの現象が、目合(まぐわい)なのだと

南スーダンのヌアー族は「双子は鳥である」と表現し、どちらも中間的存在(人-霊、地-天)であるという同一性をとおして、双子に鳥の名前をつけるのだという
神話的世界における鳥と双子の不可分一体な在りようは、ことばの論理として以前にイメージの論理をもって、自分のなかに深くせまってくる